公認会計士澤田義実事務所

 

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「マイホームの契約、取得、登記、保有に係わる税金」

● 電車の窓から、新しい財源が見える

 野口悠紀雄氏の『続「超」整理法、時間編』の「大蔵省の時間」と題したコラムには次のような一節があります。

 大蔵省にいた時、先輩から聞かされた説話に「通勤時間を無駄に過ごすな」というのがあった。読書に励めというようなことではない。「電車の窓から外を見よ。そうすれば、新しい税金の対象が見つかるだろう。」とこの先輩は言った。・・・

 全部の大蔵官僚たちが、この先輩の話を聞いたかどうか知りませんが、努力の甲斐あって、現実はあらゆるものに税金がかけられることになっています。消費税はこの理想(?)にぴったりの税金ではないでしょうか。

 マイホームの取得から保有に至るまで、どんな税金がかかるのか考えてみましょう。消費税は建物についてだけかかってきますが、土地も造成費用などには消費税が上乗せされていますので、完全な非課税ではありません。下の計算では150万円ほどの建物についての消費税がかかってきます。土地代金についてはケースによりますが、一部消費税が含まれていると考えるのが順当でしょう。

  

● 契約の税金、利子の税金、ローンの税金

 先ずは契約となりますが、7,000万円(土地4,000万円、建物3,000万円)の建売り住宅を買う契約をしたとしますと、契約書に4万5千円の収入印紙が必要ですが、これは印紙税という立派な税金です。

 次に資金を用意しようと銀行へ行き預金を解約しますと、それでなくても少ない利息から15%の源泉所得税(国の税金)と5%の利子税(都道府県の税金)を取られます。10万円の利息だったとすると、少ない利息から更に2万円も取られます。 

 足らずの資金に銀行ローンを組みますと、例えば5,000万円のローンだと借用証に1万5千円の印紙税をまた取られます。

  

● 登記の税金

 登記ですが、平成23年3月まではマイホームの場合、土地は固定資産税評価額の0.3%、建物は0.15%となっています。課税標準の固定資産税評価額は土地の時価の70%程度で、この場合、約3,000万円の評価となります。建物は評価額を購入価格の50%の約1500万円となります。この場合、登録免許税は11万3千円ということになります。

 それからローンについて抵当権設定をするでしょうから、5,000万円のローンだとすると、平成23年3月までは0.4%を0.1%に軽減されますが、5万円の登録免許税が必要です。勿論、この他、司法書士の報酬とその消費税が必要なことは言うまでもありません。

  

● 取得の税金

 これまでは国の税金ですが、次には、都道府県の税金が待っています。それは 不動産取得税で、入居してから半年から1年ほどたってから納付通知がきます。マイホームの場合には軽減されますが、この例では建物と土地分を合わせて10万円から30万円程度になります。

 

● 保有の税金

 これまでの分は一回限りの課税ですが、市町村の税金である固定資産税は毎年のことです。住宅とその用地については、軽減措置がありますが、毎年のことですし、建物評価額は減価償却と物価調整とを相殺するということで据置く一方、土地は確実に評価を上げてきます。しかも現在、負担調整ということで、表面には現れにくいのですが、バブル時の「固定資産税評価は、時価に比べ、あまりに低すぎる」という反省を今も続けていますので、評価額はどんどん上がっています。税率も都市計画税を入れて1.7%と非常に高いものとなっています。ちなみに、 地代の全国平均が土地の時価の1%内外であるという国税庁のデータから見ても、この税率がいかに高いものであるかということがお分かりでしょう。

  

● 賢い納税者に

 マイホームは長く住むものですが、サラーリーマンの場合、定年後は収入も減り、このままだと固定資産税は増え続けますので、大きな負担としてのしかかってきます。新しくマイホームの取得をされる方の多くがいわゆるニュータウンに住まれるのですが、道路や上下水道や学校などについても過大な負担を強いられています上に、土地の評価についても、旧来の土地と比べ割高となっているというのが、私どもの感想です。これらの点、今後も、納税者として納税額だけでなく評価額そのものも関心を持って見守るべきだと思います。

  

(これは平成8年7月5日毎日新聞朝刊ハウジングスクエアDに掲載されたものに平成21年度の税法に合わせ、加筆修正したものです。平成21年8月19日改訂)

  

 

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  最終更新日 : 2009/08/19