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親子間贈与

 

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「マイホームの資金調達と贈与税」−親子間贈与

●マイホーム取得の資金計画

 結婚して子供も出来た、賃貸住宅では手狭となったとき、地価も建築価格も、大分と落ち着いてきたと言いましても、若夫婦にとっては、住宅購入は大きな負担となります。自己資金も少ないでしょうし、銀行や住宅公庫のローンも限度があります。

●(祖)父母からの資金の贈与

 そこで、親からの援助を期待する訳ですが、資金をそのまま貰うと、贈与税が問題になってきます。ご存知のように、贈与税の税率はかなり高く、特に、マイホーム取得となると、金額も嵩みますので、贈与税の累進税率の影響をもろに受けます。例えば、1,500万円の贈与を受ければ470万円の贈与税がかかり、手取額は1,030万円に目減りします。

 ただし、こういった住宅取得資金の贈与について、1,500万円までの部分については、五分五分乗方式という、一度に貰ったのではなく、5年に分けて貰ったという計算に引き直してもらえる贈与税の軽減措置があります。

 具体的贈与額に基づく税額を、一般の贈与と比べる形で次に掲げます。

住宅取得資金の贈与を受けた場合の贈与税額の特例
資金贈与額 贈    与    税
一   般  住宅取得の軽減
     
500万円 53万円 0万円
  750万円 131万円 20万円
  1,000万円 231万円 45万円
  1,500万円 470万円 105万円
  2,000万円 720万円 227万円

 なお、この軽減措置を受けるための条件の概略は次のとおりです。

  1. 贈与を受けた年の所得税の合計所得金額が1,200万円(サラリーマンの場合では、給料、賞与合わせての額面が年1,442万円)以下であること。
  2. 取得日前5年以内に、本人又は配偶者の持家に住んでいないこと、つまり買換えはダメということです。
  3. 新築または、築後20年以内の物件(マンションなどの耐火建築物の場合は築25年以内)の購入、または50uもしくは1,000万円以上の増改築であること。
  4. 贈与を受けた次の年の3月15日までに、新築もしくは購入し、住まなければならないこと。
  5. 贈与する側は本人の父母もしくは祖父母であること。夫妻で共有名義にされる場合には、夫もしくは妻の(祖)父母から、それぞれ贈与を受けることが出来ます。

※この制度は、平成17年12月31日までの特例措置(「住宅取得資金の贈与を受けた場合の贈与税額の特例」)です。

●資金の借入

 親としては、応援したいが、老後の資金なので返してほしいといった場合では、「無利子、無期限、無催促」でお金を借りることになりますが、こんな条件では借入ではなく、贈与と見られてしまいます。

 では、どのようにすれば、良いのでしょうか? 端的に言えば、全くの他人、つまり、銀行などと同じ条件で借入れれば、問題ありません。勿論、銀行並みと言っても、担保まで差出す必要はないと思いますが、証拠とするため借用証を作り、返済期限を決め、場合によっては金利を支払うことも必要です。

 催促なしというのも微妙で、病気とか特に理由もないのに返済を滞り、そのままということになりますと、借入金という形式をかりた贈与と見られかねません。

 また、毎月返済するとした場合、特に親子間ですから、とかく贈与と見られがちですから、現金のやり取りではなく銀行口座に振り込むなどして、返済の証拠を残しておく必要があるでしょう。

 金利について、税務署の取扱いでは、無利子であれば、金利相当額は贈与とすることとなっていますが、その贈与とされる金利相当額が少額である場合や、課税上弊害がない場合には強いて課税しないことになっています。2,000万円程度の借入であれば年利5%の利率で計算しても100万円となり、税金のかからない基礎控除(110万円)以下なので、問題は生じないと思います。これより大きい場合には、金利をつけることも検討した方がよさそうです。

 利率については、住宅公庫や銀行の住宅ローンが参考になりますが、(祖)父母が定期預金で運用している資金から借受ける場合には、定期預金金利とすることもできるでしょう。

●共有名義

このほか、親子の共有名義にすることもできます。例えば、本人が70%、父親が30%の共有などとすることができます。

ただし、住宅公庫などを利用する場合には、同居者の持分が50%以上あることが条件となっている場合がありますので、ご注意下さい。

●相続時精算課税制度

 15年度から「相続時精算課税制度」が創設されました。これは相続税を先取りするもので、税の優遇措置ではありません。上の「住宅取得資金の贈与を受けた場合の贈与税額の特例(平成17年度まで)」の方が有利な場合もあります。

 一般的には65歳以上の親から、20歳以上の子への贈与を通常の贈与税の計算に代えて、2,500万円の特別控除と20%の一律税率を適用し、贈与税の申告をします。その後、相続が発生したときには贈与が無かったことにして、相続税を計算し直します。つまり、贈与が始めから無かったことにして相続税の計算をし、納付した贈与税があれば、この還付を受けます。

 上の共有名義を使ったときには、相続時の評価は恐らく減少していますが、この制度では評価はそのままです。

●住宅取得資金に係る相続時精算課税制度

 平成15年1月1日から17年12月31日に住宅資金の贈与を受けた場合には、上の「住宅取得資金の贈与を受けた場合の贈与税額の特例」に代えて、この制度を利用することができます。

 この制度も、贈与税を仮払いし、相続時に精算するものですが、上の「相続時清算制度」とは条件も内容も異なります。

 なお、この3つの制度は併用できるものもできないものもあります。条件もそれぞれ違いますし、実行されるときは、事前に税務署等でお確かめになることをお奨めします。税務署にはパンフレットも置かれていますし、タックスアンサー(国税庁作成)にも詳しい解説があります。事前に制度を熟知され、計画案を作成し、それを所轄税務署等に確認されますことを強く、お奨めします。

 (これは、平成8年5月31日毎日新聞朝刊ハウジングスクエア@に掲載されたものに平成16年度の税法に合わせ加筆修正しましたものです。)

 

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  最終更新日 : 2006/06/23 ページアクセス統計用(2005/01/09)